RAID1の操作はコマンドライン上で行います。
サーバーに直接ディスプレイやキーボードを接続することが困難な場合は、Telnetや SSHのようなリモートターミナルを利用することも可能です。
コンソールで操作する場合は以下のようにしてrootユーザー(スーパーユーザー)でログインしてください。
login: root Password: 0000
パスワードの入力は画面内に表示されませんので間違いがないように入力してください。
0000はインストール直後のrootユーザーのパスワードです。
変更している場合は正しいパスワードを入力してください。
ログインに成功すると下記のようなプロンプト(コマンド入力待機状態)になります。
sv1#
sv1の部分はコントロールパネル[システム-全体設定]のサーバーホスト名の先頭からドットまでの文字列が表示されます。
このプロンプトに続いてコマンドを入力することでRAID1の操作を行うことができます。
RAID1が利用できるかどうかは、インストール時に決定しています。
インストール時にインストール先がハードウェアRAID搭載のHDD コントローラの場合は、
インストーラーはConductorのRAID1機能を無効化してインストールを実行します。
下記のコマンドを実行してください。
sv1# gmirror status
実行後に表示された内容が下記のようなものであればRAID1機能が有効になっています。
mirror/gm0 COMPLETE ad0
ad0の部分はHDDコントローラーの種類など環境によって変わります。
多くの場合がad+ 数字かda+数字になります。
RAID1の対象となるHDDを操作する際に、HDDコントローラーのデバイス名を指定します。
搭載されているHDDのデバイス名は下記のコマンドで確認することができます。
sv1# sysctl kern.disks
実行後にデバイス名が列挙されます。
その内、gmirror statusで表示されなかったものが RAID1の対象になっていないHDDです。
RAID1にHDDを追加する場合は、そのデバイス名を指定することになります。
RAID1に対象となるHDDを追加する場合、下記のコマンドを実行します。
sv1# gmirror insert gm0 ad1
ad1の部分はsysctl kern.disksで確認したRAID1の対象になっていないHDDのデバイス名に置き換えます。
追加と同時にデータの同期は開始されます。
RAID1の同期状態や破損状態を下記のコマンドで調べることができます。
sv1# gmirror status
実行後に下記のような表示になった場合、同期は完了し通常運転の状態になっています。
この状態でデータに変更があった場合は瞬時にミラーリングされます。
mirror/gm0 COMPLETE ad0 ad1
ad0とad1の部分は実際にRAID1の対象となっているHDDのデバイス名が表示されます。
また下記のような表示場合は同期が完了していないことを示します。
同期状況はパーセンテージで表示されます。
mirror/gm0 DELEGATE ad0 ad1(15%)
以下はHDDが破損または異常がある場合の表示です。
DELEGATEの表示と共に、HDDのデバイス名が1つしか表示されていないことが特徴です。
mirror/gm0 DELEGATE ad0
この例ではad1が破損していることになります。
RAID1の状態を確認した結果、破損や異常と判断された場合、
以下のような対応を行います。
下記のコマンドでHDDの情報を削除することができます。
sv1# gmirror foget gm0
破損したHDDのデバイス名を指定しなくても自動的に削除されます。
次に下記のコマンドで新しいHDDを追加することができます。
sv1# gmirror insert gm0 ad1 sv1# gmirror rebuild gm0 ad1
通常の追加と異なるのは1つ目のコマンドで、
これは追加時に自動的に同期しない可能性を考慮して手動で同期を行うコマンドです。
念のために同期を手動で行うことで、この問題は解消されます。